糖尿病食のとり方はいたって簡単 2003.6.20
しかしその年代以降からは脂肪摂取量が増大し、炭水化物が減少しています。さらにこの炭水化物の主役である米の消費量が減少し、とうもろこし消費量が米を上回って増大しています。とうもろこし消費量が増えるのは奇異に思われますが、牛や鶏の飼育にとうもろこしが使われており、炭水化物の一部が動物性蛋白、脂肪に転換されいるのです。つまり日本人の食生活は欧米化し、献立もカタカナメニューのものが多くなりました。従って糖尿病患者さんの食事も、学校給食も一ヶ月の食事メニューの7割は外国料理(中国、韓国も含めて)になってきています。これを全く逆にして7割頻度の日本食にすると立派な糖尿病食事療法になります。 それでは日本型糖尿病食はどのようにとるかをお話します。まづ一日三食中二食は和食にします。和食の基本は主食(ご飯)を中心として、主菜と副菜、汁物の「一汁三菜」をいいます。この配食は日本古来のものであり、これを忠実に守った食事の記録が残っています。それは徳川家康と天皇家の食事です。とくに家康は病やかましく、食事は健康食となるよう内容を充分に吟味し、質素な食事をとったといわれています。
主菜は魚又は肉となります。自分の掌(指の部分をはづして)すっぽり入るくらいの魚または肉料理として下さい(掌サイズ)。副菜は野菜の煮物料理が良いです。さらにもう一皿加えるとしても野菜か豆料理です。 日本型糖尿病食は健康食、長寿食ですから、当病院ではアメリカ西海岸在住の日系二世、三世の糖尿病患者さんにこの食事を勧める計画を立てています。その結果は改めてご報告します。 |