外食の上手な摂り方
糖尿病があっても、外食の内容についてよく理解し、知識と応用力をつけることで上手に利用することが出来ます。外食の味わいをさらに楽しみましょう。 1.外食の選択方法
外食は一般にエネルギ−が多く、栄養のバランスが悪くなるので、自分の1食量をよく覚えて多いものは残し、少ない物は別に補うようにしましょう。 @
1日の指示エネルギ−の約1/3を目標にしましょう。 1食400〜700kcal お店によって栄養量の表示があるので参考にしましょう。 A
食品数の多いものを選びましょう。 1品料理より定食。 麺類(そば、ラ−メン)、カレ−ライス、チャ−ハンなどの1品料理は炭水化物(表1)が多く、蛋白質(表3)と野菜が不足します。一方、定食は、主食(表1)、主菜(表3)、副菜(野菜)、汁物と分かれ食品数が多く栄養のバランスが良いです。1品料理を食べる時は、かけうどんやざるそばより五目うどんや納豆そばなど具の入った物を選びましょう。 B
量の多い物は加減しましょう。 炭水化物(表1)の多いもの…丼物、ラ−メン、パスタなど 特に麺類の大盛り、ラ−メンライス、力うどんなどは炭水化物(表1)同士の組み合わせなので止めましょう。 脂質(表5)の多いもの…天ぷら、とんかつなどの揚げ物や中華、洋食、ファ−ストフ−ドなど。 肉類は、脂肪部位を使用しているものが多く、料理に使う油は味を良くするため、動物性脂肪のヘッド、ラ−ドを用います。植物油も使用しますが、油の酸化が問題になります。 C
不足するものは補いましょう。 外食は一般に野菜の量が少ないため、ビタミン、ミネラル、食物繊維が不足します。そのため、サラダなどの野菜の1品料理を追加するように心がけましょう。 D
塩分の摂りすぎに注意しましょう。 外食は、濃いめに味付けをしている場合が多いので、麺類の汁や味噌汁などの汁物、漬物などは残すようにし、醤油やソ−スなどもかけるよりは、つけて使用しましょう。また、お店によって塩分量の表示があるので参考にしましょう(1食3g以下)。 2.外食の摂り方
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麺類…そば、うどん エネルギ−…300〜700kcal 塩分…3.5〜6.0g 麺(表1)…3.5〜4単位 炭水化物(表1)が中心なので、蛋白質(表3)と野菜が不足しがちになります。また、 鍋焼きうどんや天ぷらそばなどは、脂質が多くなるためエネルギ−が高めになります。 ・食べ方 汁は残し、天ぷらを食べた時は、他の油物を控えましょう。 A
麺類…ラ−メン エネルギ−…500〜850kcal 塩分…6.0〜9.0g 麺(表1)…5単位 一般的なラ−メンは、野菜が不足します。また、あんかけ焼きそばは、具材が多いので比較的バランスは整いますが、麺を油で揚げてあるので、脂質が多いことからエネルギ−が高くなります。 ・食べ方 麺は、少し残し、早食いにならないように、野菜をトッピングするなどし、汁は残しましょう。汁を残すことで、塩分だけでなく脂質も減らすことが出来ます。 B
麺類…パスタ エネルギ−…500〜800kcal 塩分…3.0g 麺(表1)…5単位 パスタは、ソ−スによりエネルギ−が異なりますが、脂質が多いことから、エネルギ−が高めになります。また、野菜は不足しがちになります。特にカルボナ−ラは、高脂肪、高エネルギ−となります。 ・食べ方 麺は少し残し、野菜サラダなどを追加しましょう。 C
ご飯もの…寿司 エネルギ−…500〜700kcal 塩分…3.0〜5.0g 握り寿司のご飯(表1)は、1個あたり22g〜30g(0.4〜0.6単位) 細巻きのご飯(表1)は、1個あたり15g(0.3単位) 太巻きのご飯(表1)は、1個あたり25〜30g(0.5〜0.6単位) いなり寿司のご飯(表1)は、1個あたり30g(0.6単位) ちらし寿司のご飯(表1)は、250〜300g(5〜6単位)
お寿司は、炭水化物(表1)と蛋白質(表3)のみで野菜が不足します。また、バッテ ・食べ方 食べる量、個数をあらかじめ決めておきましょう。可能ならば、食べ過ぎ防止のためにも野菜の1品料理などを合わせ栄養バランスを整えましょう。 D Dご飯もの…丼物 エネルギ−…600〜900kcal 塩分…4.0〜7.0g ご飯(表1)…250〜300g(5〜6単位)
殆どの丼物は、炭水化物(表1)と蛋白質(表3)が多く、天丼やカツ丼などは、脂質(表5)も多くなるため高エネルギ−となり、野菜は不足しがちになります。 ・食べ方 ご飯を半ライスで注文するなど、ご飯は残しましょう。また、具を少し残すことで、塩分も減らすことが出来ます。 E
ご飯もの…単品料理(チャ−ハン、カレ−ライス、オムライスなど) エネルギ−…500〜900kcal 塩分…3.0〜5.0g
ご飯(表1)…250〜300g(5〜6単位) 炭水化物(表1)と脂質(表5)が多いため、高エネルギ−となり、野菜は不足しがちになります。 ・食べ方 ご飯を少し残し、野菜の1品料理を追加しましょう。また、スプ−ンで食べるため、早食いになりやすいので気をつけましょう。 <最後に> |