自分の糖尿病薬についてどの位知っていますか
2013.4.16
糖尿病治療している人達は、自分の糖尿病薬剤名やその薬の効き方を知っているでしょうか。阪神大震災や東日本大災害の時に多くの糖尿病患者さんが仮診療所を訪れました。ところが、糖尿病手帳を紛失したのは致し方がありませんが、受診時に自分の常用している薬剤名を言えなくて、派遣された医師は大変苦労したといわれています。その時の糖尿病薬剤は多くの薬メーカーから寄贈されて豊富にあったのですが、一剤づつ見本を見せて患者に確認して処方をしたということで時間に手間取り時間が浪費されたと嘆いていました。
確かに薬剤名は薬メーカーが会社の都合で決めたもので、患者さんが覚え易い薬剤名になってはいません。従って、これからは薬メーカーも考えて、患者さんが言いやすい、覚え易い薬名にしてはどうでしょうか。そうすると患者さん同志の話し合いでも簡単に薬名が口に出て、テレビの民間薬の宣伝のようになるかもしれません。
糖尿病薬の商品名とその薬作用についてもう一度お話しします。
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商品名
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オイグルコン、アマリール、グリミクロン |
A.
速効型インスリン分泌促進剤 |
商品名
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グルファースト、スターシス、ファースティック、シュアポスト |
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作用する臓器 |
膵臓B細胞に作用してインスリン分泌を促します |
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B. ビグアナイド薬 |
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商品名
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メトグルコ、グリコラン、メデット、ジベトス |
作用する臓器 |
肝臓、筋肉内の細胞にブドウ糖の取り込みを促します。
肝臓に蓄えているブドウ糖が体内にあふれ出てくるのを抑えます |
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C. DPP-4阻害薬 |
商品名
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ジャヌビア、グルファスト、スターシス、ファースティック |
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作用する臓器 |
膵臓B細胞に作用してインスリン分泌を促します。さらに血糖を上げるホルモン=グルカゴンを分泌するA細胞の働きを抑えます |
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D.
インスリン抵抗性改善薬 |
商品名
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アクトス |
作用する臓器 |
大型肥満細胞に作用して、小型脂肪細胞を作ります。大型細胞はインスリンの働きを抑える悪玉アディポカインを放出します。小型細胞は逆にインスリン抵抗性を改善する善玉アディポカイン(アディポネクチン)を放出します。このように肥満の改善はインスリンの働きを良くするので、盛んに体重減少が勧められます。 |
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E. アルファー(α)グルコシダーゼ阻害剤 |
商品名
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グルコバイ、ベースン、セイブル |
作用する臓器 |
腸管に作用して炭水化物が分解されてブドウ糖に転換するのを遅くして、食後高血糖を抑えます。 |
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なお、ここで示した糖尿病薬品は最初に発売された薬剤名で示してあり、その後同系統の数多くのジェネリックが別商品名で発売されています。
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