眼球の内側にある網膜を診察する検査です。網膜を照らすために明るい光を使うため、非常にまぶしく少しつらい検査かもしれませんが、糖尿病の合併症は主に網膜に現れますので、欠かすことができません。目薬を使わず、瞳を自然な大きさのまま行なう場合は、眼底カメラを使っています。すみずみまで細かく診察することはできませんが、かなりの部分はわかりますので、網膜症の少ない方、ごく軽い方の定期検査は充分可能です。瞳を拡げる目薬を使いませんので、車を運転して帰れますし、すぐに仕事をすることも問題ありません。
しかし、初めて眼底検査を受ける方や網膜症の軽くない方は、瞳を拡げないと充分な検査が行えません。そこで、瞳を拡げる目薬を使い(散瞳)、上記のカメラに加えて、直接医師が目の奥を診察します。瞳が小さいままだと見えない部分の観察や、網膜、硝子体の立体的な検査が可能になります。本来はこの検査を毎回受けていただくのが理想ですが、目薬の効果が5〜6時間持続するため、車の運転や、仕事の必要がある方は目薬を使いません。必要に応じて日を改めて受診していただくことにしています。
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